DREAMJOB Innovation Lab

若手士業イノベーション協会×DREAMJOB Innovation lab
「他人ごとではない相続税申告」

tag:

相続税の改正

平成27年に相続税の基礎控除額が「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」から「3,000万円+600万円×法定相続人の数」に改正されました。改正前までは亡くなった方のうち4~5%の人だけが相続税の申告をしていたので、一部の資産家が申告する他人事のよう話でしたが、平成27年の改正から多くの方に申告が必要になったので、大きな話題となりました。

今回、国税庁から平成30年の申告状況が発表されましたので、現在の状況について見ていくことで相続税の申告について、身近に感じていただければと思います。




全国の相続税申告

相続税の申告は亡くなられてから10ヶ月以内に申告を行っていきます。
国税庁から平成30年分の令和元年10月31日までに相続税申告書の提出状況について発表されました。

平成30年分
①被相続人数(死亡者数) 1,362,470人
②相続税申告に係る被相続人数 116,341人(33,140人)
③課税割合(②/①) 8.5%
④相続税納税者である相続人数 258,498人
⑤一人当たり課税価格 13,956万円
⑥一人当たり税額 1,813万円

※相続税申告に係る被相続人数の()書は相続税の発生していない被相続人の数



この資料を見てわかるように相続税の申告は亡くなられた方のうち8.5%の人が相続税の申告を行っています。
改正前に比べ、倍近い人が相続税の申告が必要なことがわかります。

東京都・神奈川県の相続税申告

東京国税局から同様に東京都・神奈川県などの相続税申告の提出状況について発表されました。

東京都

平成30年分
①被相続人数(死亡者数) 119,253人
②相続税申告に係る被相続人数 19,876人(7,748人)
③課税割合(②/①) 16.7%
④相続税納税者である相続人数 44,929人
⑤一人当たり課税価格 18,389万円
⑥一人当たり税額 3,207万円

※相続税申告に係る被相続人数の()書は相続税の発生していない被相続人の数


神奈川県

平成30年分
①被相続人数(死亡者数) 82,336人
②相続税申告に係る被相続人数 10,928人(3,975人)
③課税割合(②/①) 13.3%
④相続税納税者である相続人数 23,857人
⑤一人当たり課税価格 14,215万円
⑥一人当たり税額 1,848万円

※相続税申告に係る被相続人数の()書は相続税の発生していない被相続人の数



東京都と神奈川県を見ると、共に10%以上の人が相続税の申告を行っていることがわかります。特に東京都に関していうと全国平均の倍近い人が申告を行っており、おおよそ亡くなられた方の6人に1人が相続税の申告が必要なことがわかります。

相続税の申告について

相続税の申告について、資産家の方はもちろんですが、前述の通り、ご自身でそんなに財産を持っていないと思っていても多くの方が相続税の申告をしているのが現状です。

特に東京都・神奈川県・埼玉県・愛知県は相続税の申告の割合が10%を超えています。
これは都内・県内全体の数字となりますので、特に都市部に近いところにお住まいの方はより一層申告の可能性が高くなってきます。

基礎控除額の「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を超える財産をお持ちの方は相続税の申告が必要となりますので、相続税の申告を他人事のように考えず、一度、ご自身の財産の確認をしてみてはいかがでしょうか。



税理士 中村 武志

【著者関連記事】
●「団体信用生命保険の活用」
●「相続の生命保険活用について」
●「相続をスムーズに進めるための遺言書の活用」
●「配偶者居住権の活用について」


★よく読まれている記事★