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「住宅借入金を通して借入方法などによる利息・返済金額の関係について」

住宅借入金について
自宅の購入は人生の中で数少ない大きな買い物となります。一般的に自宅を購入する場合は金融機関等から借入をして購入する方がほとんどだと思います。そこで今回は住宅の購入と借入金を通して、借入の返済方法・借入金額・金利・返済期間でどのように返済額などが変わるかを見ていきたいと思います。

平均住宅購入の借入所要金額

住宅金融支援機構が発表している「2019年度のフラット35利用者調査」を参考にすると全国の建売住宅ですと平均所要資金は3,494万円、全国の土地付注文住宅ですと平均所要資金は4,257万円、全国のマンションですと平均所要資金は4,521万円と大きな買い物です。

借入の返済方法

借入金の返済方法には、「元金均等返済」と「元利均等返済」の二つの方法があります。
ここでは、返済方法の違いによりどのように返済額が変わっていくかを見ていきます。

条件:借入金額4,000万円 金利1% 返済期間35年
元金均等返済:月々9.5万円~13万円 返済総額4,700万円(うち利息700万円)
元利均等返済:月々11万円 返済総額4,740万円(うち利息740万円)

返済当初は元利均等返済の方が返済金額は少なくなるため利用しやすいですが、最終的な返済総額は元金均等返済の金額は少なくなります。長い目で見ると元金均等返済の方が有利なのがわかります。

借入金額

物件を購入する際の借入金額は少ない方が当然返済金額・利息の支払額は少なくなります。
ここでは、借入金額の違いによりどのように返済額・利息の支払額が変わっていくかを見ていきます。

条件:元利均等返済 借入金額3,500万円/4,500万円 金利1% 返済期間35年
借入金額3,500万円:月々9.9万円 利息総額650万円
借入金額4,500万円:月々12.7万円 利息総額835万円

当初の借入金額を少なくすることで月々の返済金額を少なくできるので毎月の返済は楽になります。また、上記条件により借入金額を1,000万円少なくすると利息総額が185万円少なくなることがわかります。

借入の金利

借入を行う際の金利には、「変動金利」と「固定金利」がありますが、どちらの金利の方が有利かは経済状況などによる金利上昇・金利下降でどちらが有利に働くかは不透明な部分が多くあります。ただ、ここでは借入を行った金利が続くと過程し、金利差によりどのように返済額・利息の支払額が変わっていくかを見ていきます。

条件:元利均等返済 借入金額4,000万円 金利1%/2% 返済期間35年
金利1%:月々11万円 返済総額4,740万円(うち利息740万円)
金利2%:月々13万円 返済総額5,560万円(うち利息1,560万円)

金利が低くければ当然ながら月々の返済・利息総額が少なくなりますが、上記条件で金利1%から2%に増えるだけで月々の返済は2万円増え、利息総額が820万円も増えることがわかります。

借入の返済期間

住宅の借入を行う場合、35年などの長い期間の借入を行うことができますが、返済期間を短くすることで、どのように毎月の返済額・利息の支払額が変わっていくかを見ていきます。

条件:元利均等返済 借入金額4,000万円 金利1% 返済期間35年/30年/25年
返済期間35年:月々11万円 返済総額4,740万円(うち利息740万円)
返済期間30年:月々13万円 返済総額4,630万円(うち利息630万円)
返済期間25年:月々15万円 返済総額4,520万円(うち利息520万円)

返済期間を短くすると月々の返済金額は多くなりますが、利息総額は少なくなります。上記条件で返済期間を5年短くするとそれぞれ2万円ずつ月々の返済金額は多くなりますが、返済総額はそれぞれ110万円ずつ少なくなることがわかります。

借入時の注意点

ここまで見てきた通り、借入の返済方法・借入金額・金利・返済期間などで返済していく借入金の返済額が大幅に変わってまいります。これ以外にも保証料・借入金の融資手数料など他の要素も加わりますが、融資の段階で条件など色々な判断が必要となってまいります。
単純に返済総額を少なくするためには、元金均等返済により返済し、借入金額を少なくし、低い金利で借入を行い、借入の返済期間を短くして借り入れることで返済総額を少なくすることができます。

月々の返済額を少なくするためには、元利均等返済により返済し、借入金額を少なくし、低い金利で借入を行い、借入の返済期間を長くして借り入れることで月々の返済額を少なくすることができます。

返済総額を少なくする場合も月々の返済額を少なくする場合も、借入金額を少なくするため自己資金を多く入れていく方が良く、また、低い金利で借り入れるため借入先の検討が重要となってくることがわかります。

それぞれご自身の状況により適切な融資の条件が変わってまいります。融資の段階で月々の返済額・返済総額などをシミュレーションして、適切な融資を受けていくことが重要となります。ただ、もう既に借入を行っている方はこれからでも繰り上げ返済・借り換えなどを検討するのも一つの方法です。

また、これは自宅の購入だけではなく、賃貸不動産の購入時も同じことが言えます。毎月の収支・銀行金利など購入時に色々な検討が必要となってまいりますので、きちんとした借入の設計をして物件の購入を行っていくことが重要となります。




税理士 中村 武志

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