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発行 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
編集 DREAMJOB Innovation Lab

令和3年度の補助金や助成金の行方とは

全国各地で新型コロナウイルスが第3波として猛威を奮っており、皆様の仕事も生活も大きな影響を受けていると思います。私も普段全国で行政手続をサポートさせていただいていますが、東京の人間として各地に伺いづらい環境になってしまっております。一刻も早い沈静化を願うばかりですが、粛々と来年度の予算の方向性も決まってきています。
9月からそれぞれの省庁などでは予算の概算要求が出されています。例えば助成金を管轄する厚生労働省では令和元年度、令和2年度の補正予算・予備費で行われてきた新型コロナへの対応(新型コロナウイルス感染症から国民のいのちや生活を守る)に続く、「ウィズコロナ時代に対応した社会保障」の構築を大きなテーマに掲げています。具体的には令和3年度の予算案において下記の3つの柱を重点に掲げています。

1.ウィズコロナ時代に対応した保険・医療・介護の構築

PCRを始めとする新型コロナの検査体制の充実や、感染者情報の把握・管理支援の効率化や機能強化、二次感染防止に向けた非接触化への対策として医療・福祉施設におけるICT・ロボット等の導入支援などを実施、保険・医療・介護分野の変革を促進していくとのことです。

2.ウィズ・ポストコロナ時代の雇用就業機会の確保

コロナの影響により企業では業績不振による解雇や、新規学卒者の内定取り消しなどが相次ぎ大きな社会問題となりました。失業予防に向けた業種・地域・職種を超えた再就職等の促進や、新規学卒者への就職支援、企業に対しては業務の非接触化や、生産性向上等に向けた支援を行い、テレワークなどの新たな働き方の定着による雇用就業機会の確保を促進していくということです。

3.「新たな日常」の下での生活支援

国内では年度当初からの新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、2020年の国民総生産(GDP)は戦後最大の落ち込みとなる前年度比28%(4-6月)の減少となりました。特に大きな影響を受ける観光業、外食産業などでは現在も倒産・廃業が相次いでおり、その他の産業においても大企業が今期の賞与の減額や見送りの発表を行うなど経済復興に向けた兆しはなかなか見ることが出来ない状況をふまえ、厚労省は今後も増加が懸念される生活困窮者等への支援を拡大するとともに、将来の働き手となる子どもの見守り体制の強化、子育てのしやすい環境づくりの推進にも注力するとしています。
また、経済産業省は資源・エネルギー関係の概算要求の概要の中で、これまでの流れを踏襲し、イノベーションによる脱炭素化の推進、再エネ主力電力化、省エネの推進、カーボンリサイクルの推進、水素社会実現の加速に加え、「新たな日常」の実現へ向けて、社会環境の激変に対応した資源・エネルギー強靭化を掲げ、これだけでも4300億円以上の要求をしています。さらにポストコロナの資源確保にも取り組んでいくとしています。
このように来期の補助金や助成金の予算もいうまでもなくコロナが大きく関わっていくことになりますが、詳細はこれからでますので今後も注視していきたいと思います。補助金や助成金の取得には早くて正確な情報が一番。来年こそ上手く活用したいという方はぜひご連絡ください。

GOALグループ代表 行政書士 石下 貴大

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