DREAMJOB Innovation Lab

これからを創造するお役立ち情報 イノベーションラボNews

発行 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
編集 DREAMJOB Innovation Lab

「 採用ページに書くことはLPと同じ? 」

コラム読者の皆様こんにちは!
内山会計の内山でございます。

この記事では中小企業の方へ向けて、税理士・会計士としての立場から、専門的な知識・情報をわかりやすく解説してまいります。

少しずつ暖かくなり春の陽気を感じるようになりました。春は出会いと別れの季節ですが、新入社員との出会いは中々今の時代難しいものがあるようです。というのも、求人をかけても中々採用まで至らないケースや、そもそも応募者が来てくれないといったケースも見受けられます。

そこで今月のコラムでは『採用ページに書くことはLPと同じ?』と題し、以前当コラムでもLP(ランディングページ)の書き方をお伝えしましたが、同じスキームが採用ページにも当てはまると考え、どのようなことを採用ページに書いたら良いのか? どのようなメディアで採用をかけたら良いのか? という点を解説して行きます。

採用にあまり予算を割けない中小企業を目安としていますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

何で採用できないのか?

中小企業としては、ある程度経験のある即戦力を採用したいところでしょう。しかし、即戦力ということは同業他社や大手も欲しがる人材ですので、給与を始めとした条件面で有利に立つ必要がありますが、求職者にとって良い条件を提示できる中小企業は少ないのが現実でしょう。

他方、経験の少ない若手社員を採用し育成していくというプランもありますが、ここ20年で労働市場の人口は減少を続けている状況ですので、経験者の確保同様に大手や同業他社との取り合いになってしまっているのが現状です。

また、現代では様々な媒体に求人広告を出稿することも可能ですが、冒頭お話した通り潤沢な予算の無い中小企業にとって、多くのメディアへの露出は厳しいものがあります。

つまり、なぜ採用できないのか? をまとめると…

・同業他社や大手と比べ破格の条件は出せない
・採用広告費に大きな予算は割けない

以上の事から、どうしても細々とした採用活動になってしまいがちですが、例え自社サイトの採用ページのみで活動を行うといった場合でも採用ページの書き方ひとつで、求職者からの見え方は変わってくるのです。

悩みを解消し未来を想像させられているか?

よくある採用ページの記載内容として、給与・勤務時間・休日など雇用契約書に書いてあるような内容をそのまま転記したものがありますが、求職者側からするとあまり魅力的とは言えません。

もちろん、条件面をしっかりと記載するのはとても大切ですが、求職者はなぜ採用ページを見たか? ということを考えてみましょう。

・今の会社に不満がある
・勤める業界を変えたいと思っている
・近所の会社だが自分でも働けるのか…? など

様々な理由からあなたの会社の採用ページを見ているはずですが、共通して言えることは「現状に悩みや不満があり、御社に興味を持っているが不安もある」ということです。

ということは、「現状の悩みや不満は弊社で解決出来ます。でも、こんな不安もあるでしょうから仕事内容も具体的に説明しますね」こんな内容の採用ページであれば、最後まで見てもらえ応募してくれる可能性も高くなるということです。

セールスレターと基本は同じ

以前当コラムでセールスレターの書き方について取り上げましたが、その記事から引用します。

『○○という新商品を発売しました!』
『○○メルマガに登録するとこんな情報が得られます!』
『○○サービスをご紹介します!』

いずれも売り込みをかける言葉ですが、LPの特に見出しにおいてこれらの文章は適切ではありません。人は得する情報よりも損しない情報を重視する傾向があり、快楽よりも“痛み”を早く取りたいと思う生き物です。

これらの傾向を踏まえ、先ほど上げた3つの文章を以下の様に改変してみます。
『○○というお悩みはありませんか?』
『○○でお困りの方は△△という情報をご存知でしょうか?』
『○○でお悩みの◇◇の方専門でご案内! ○○サービス』

(引用終わり)

これは採用ページの書き方でも同じことが言えるのです。
既述の通り、求職者の持つ不安や悩みをあなたの会社で解決出来るということを伝えるページとするため、次のことを心がけて採用ページを作ると良いでしょう。

・会社の未来と方向性を示す
→求職者に安心感の提供と新環境への不安をなくす効果があります。

・条件は具体的に
→言うまでもありませんが給与や昇給モデルなどは正直に具体的に記述しましょう。

・業界のダメなところも隠さずに
→ダメなところのない業界というのはありませんし、会社もありません。業界や会社のダメな部分も採用ページで伝え、一緒に変えて行きましょう。もしくは変えて行きたいという前向きなメッセージが求職者の心を動かすことに繋がるのです。

作ったページをどうするか?

ページを見てもらうためには広告を行う必要があります。広告には多様なメディアが存在しますが、自社の欲しい人材はどんなメディアを普段見ているか? を意識してメディア選びをすると良いでしょう。

Webを中心に無料で出稿できる求人情報サイトもありますので、そのような求人情報サイトから自社の採用ページへリンクを貼るだけでも効果があるかもしれません。

また、若手社員を求める会社であればSNSを活用することをお勧めします。Twitterやインスタグラムなどは利用者も多いため、多くの人の目に留まりますし、なにより広告費をかけたとしても数千円程度の実験的な費用から試せるため、失敗したとしても痛手はありません。

自社が欲しい人はどんなメディアを見ていて、どんな人で、何に興味があって…と理想のお客様をイメージする時と同じことを行えば、おのずとゴールは見えてくるのではないでしょうか。

今回のまとめ

私も税理士法人を経営していますので、採用の難しさはよくわかります。

「人手不足で…」「応募が無くて…」と嘆く前に、まずは自社サイトの採用ページをリニューアルし、求職者の目線に立った内容としてはいかがでしょうか。その際に本コラムの内容がお役に立ちましたら幸いです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

税理士法人内山会計 公認会計士・税理士 内山典弘

【著者関連記事】
●「生命保険と相続税」
●「マーケティンク゛基礎知識関係性のマトリクス」

当該コラムは、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の協力のもとに、DREAMJOB Innovation Lab(運営:株式会社DREAMJOB)が運営管理しております。