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発行 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
編集 DREAMJOB Innovation Lab

「これだけは覚えておきたい! 金融教育の基礎」

コラム読者の皆様こんにちは!
内山会計の内山でございます。

この記事では一般の方へ向けた金融・税務に役立つ豆知識を、税理士・会計士としての立場から、わかりやすく解説してまいります。

成年年齢の引き下げ等をきっかけとして、未成年に対する金融教育が始まりました。金融庁のHPには学生向けの資料もあり、学校では家庭科の授業で金融教育がスタートしています。
そこで、今月のコラムでは『これだけは覚えておきたい! 金融教育の基礎』と題し、資産形成や借り入れなど将来お金と上手に付き合っていくために最も重要な、「金利」について取り上げて行きます。
私自身、高校生の頃には知らなかったことですが、若いうちから金融の知識を持っておくことは必ず将来の役に立ちますので、ぜひ皆さんのお子さんやお知り合いにも伝えていただければ幸いです。

金利は非常に重い

自動車ローンや住宅ローンなどお金を借りる際に「金利」を重要視することが大切なのは言うまでもありませんが、若い方の場合だと金利よりも手続きの手間を重視してしまうこともあるでしょう。

ネット銀行の普及により、ローン申し込み・審査・融資実行までスマホ一台で出来てしまう時代ですが、金利が1%異なるだけで手間以上のメリットを得られる場合があるのです。

例えば自動車ローンの場合を例にとると次のようになります。

(例)借入額:400万円
返済期間:5年(60回)ボーナス返済無し
金利が4.1%だと毎月の返済額は73,846円
金利が3.1%だと毎月の返済額は72,052円

たった1%の違いですが、返済総額を比較すると107,645円も異なってくるのです。同じ金額を同じ期間借り入れて返済したにも関わらず、約10万円も異なってくるのであれば、少しでも金利の低いローン商品を選択すべきと言えるでしょう。

例で取り上げた自動車ローンの場合、一般的にディーラーローンは高金利であり、銀行ローンは低金利であると言われています。その反面、銀行ローンは用意する書類や審査までの時間もディーラーより多く発生する傾向があるため、手間がかかってしまうことは事実です。

ディーラーのローンであってもキャンペーンなどで低金利となっている場合もありますが、
若い方がこれから自動車の購入をローンで検討されるのであれば、値引き交渉と同じくらい熱を入れて0.1%でも低い金利で借りられる努力をすべきと言えるでしょう。

預ける時はどうなのか?

先ほどはお金を借りた時の話でしたが、お金を預けた時の金利はどうでしょうか。2022年6月現在の1年定期預金は都市銀行の場合0.002%ほどです。つまり、100万円を預けたとしても1年で20円の利息しか付きません。さらにそこから税金も引かれますので、ほとんど増えないのと同じと言っても差し支えないでしょう。

もはや銀行定期預金はお金を増やすためのものでは無く、「家に現金を置いておくより安心」という認識の金融商品です。

一方投資の世界に目を向けてみると、年利3%ほどで運用することはそう難しくはありません。国も勧める積立NISA制度を活用すれば、無理なく資産を積立することも可能ですので、若い方であれば時間を味方に、長期・分散・積立を行っていくことで、銀行へただ預金するよりも有利に資産形成を行っていくことが可能となります。

もっとも、積み立てを行う金融商品は自分で選ぶ必要がありますが、最近ではロボアドバイザーといういくつかの質問に答えるだけで、自動的に分散積立を行ってくれるサービスも登場しているため、初心者のうちはそれらのサービスを利用するのも良いでしょう。

今回のまとめ

借金=悪いこと。
投資=怖いこと。

では決してありません。お金に限らず何事も計画性が大切ですが、若い方の場合は人生経験も少ないため、目先の欲や利益に走ってしまいがちです。

自動車購入など何らかの理由があって行う借金は0.1%でも金利の低い商品を選び、将来へ向けて資産形成を行う場合は、投資先を分散し、短期の下落で狼狽しないことが大切です。

今後日本経済の将来は厳しいものが予想されますが、自分の生活を守って行くためにも、若いうちから金融の基礎知識を学んでおくことを強くおススメ致します。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

*本記事は特定のローン商品や投資性商品を推奨するものではありません。
ローン商品の利用や金融商品購入の際は、重要事項説明書・目論見書など各種規約を読んだうえで利用・購入の決定を下しましょう。

税理士法人内山会計 公認会計士・税理士 内山典弘

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