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発行 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
編集 DREAMJOB Innovation Lab

「リセールバリューから考える自動車購入」

コラム読者の皆様こんにちは!
内山会計の内山でございます。

この記事では一般の方へ向けた金融・税務に役立つ豆知識を、税理士・会計士としての立場から、わかりやすく解説してまいります。

少し前から半導体不足の影響を受け、自動車市場では新車の納期が遅くなっているという現象が発生しています。それに伴い中古車は高騰を見せているようです。
要するに「新車は時間かかるから中古車も検討しよう」という方が多いからだとは思いますが、皆さんは自動車を購入する際、何を基準に選択されているでしょうか?

今回は「リセールバリューから考える自動車購入」と題して、自動車購入の際に“リセールバリュー”という判断基準も持ってみてはどうでしょうか? というご提案をさせていただきます。お住まいの地域によっては生活必需品とも言える自動車ですが、購入するとなると相応の金額も必要ですので、損をしないためにどのような選択をしたらよいか? 現在自動車購入を検討している方はぜひ最後までお付き合いください。

リセールバリューって何?

自動車の購入を検討する際に、乗り心地・使い方・燃費・税金等の維持費は多くの方が気にされますが、いわゆるリセールバリューと言うものを気にしている方はあまり多くないのかもしれません。

リセールバリューとは、一度購入したものを販売する際の再販価値のことです。今回取り上げる自動車で言えば、数年後下取りや買い取り屋さんに持っていったときにいくらになるかということですね。

もちろん「乗り潰すまでずっと乗り続けるんだ」と考えている方や「どうしてもその車じゃないとイヤ」という場合。または「その車が欲しいから頑張って貯金した」と言うケースであればリセールバリューを気にすることは無いのかもしれませんが、それほど車に興味がなく、必要だから購入するといったことであれば、リセールバリューは車選びの重要なファクターとなってくることでしょう。

どういうことなのか例を上げて解説します。

ファミリーカーを必要に迫られて購入する場合

例えば上図の様な家庭があったとします。
「今の車だと少し狭いので家族でゆったり乗れる車に乗り換えたい」
こんな要望で車選びをスタートしたとしましょう。

350万円の予算は銀行のマイカーローンを利用したとしましょう。参考までにコラム執筆時点である2021年12月27日17:00に比較サイトで自動車ローンを調べてみると、最も金利の低い銀行で0.9%という商品が存在しました。
次に毎月支払い額の計算ですが、頭金を入れた場合は当然月々の支払いも抑えられますが、ここでは計算の都合上頭金を入れないと仮定して計算します。

2回目の車検である5年目まで支払うプランを考えると月々の支払いは以下の通りです。
59,677円×60回=支払総額3,580,652円となります。

月々の支払いをもう少し抑えるため7年間の返済とすると、
43,008円×84回=支払総額3,612,719円となります。

これらの計算は350万円の自動車をそれぞれ5年・7年のローンで購入した際の月々支払額ですが、リセールバリューはこの後の乗り換えに影響してくるのです。

買取金額いくらか?

自動車のリセールバリューは新車から3年で50~60%。5年で30~40%と言われています。これはあらゆる車種の平均となりますので、必ずしもご自身の自動車がこの範囲に収まるわけでは無いという点はご注意ください。

先ほどの例を再び取り上げると、350万円の自動車を5年間のローンで購入した場合。平均的なリセールバリューで見ると105万円~140万円で買い取ってもらえるということになります。
※登録時の諸費用を考慮した場合上記金額よりも少なくなります。また、過走行・事故歴があった場合はリセールバリューが大きく下落する場合もあります。

ということは、ローンを完済し乗り換えを考える場合。105万円~140万円の現金が手元に残るわけですので、それを頭金に入れるか、再度フルローンを組むか選択肢が分かれます。

しかし、リセールバリューの高い人気車種であれば5年後のリセールバリューが60%を超えてくるものも存在します。そうなると売却時に210万円の現金が手に入りますので、先述の平均リセールバリューの車種よりも年間償却額は少なくて済んだということになります。

リセールバリュー30%の場合
支払総額3,580,652円-105万円=2,080,652円(1年あたり約41万円)

リセールバリュー60%の場合
支払総額3,580,652円-210万円=1,480,652円(1年あたり約29万円)

同じ金額を支払ったにもかかわらず、売却時点ではこれだけの差が生まれてしまっているのです。

ローン途中で乗り換え出来る?

月々の支払いを抑えるために7年間のローンを組んでいた場合を想定します。
購入後最初の車検を迎える3年目で事情により乗り換えを検討しなくてはならなくなったとします。
そんな時でもリセールバリューが高い車種であれば以下のような乗り換えプランが組めるのです。

先述の例で取り上げたローンを元に計算すると3年目(36回目)の支払いを終えた時点での残債は2,026,952円です。
乗り換えを考えた場合は残債を一括返済するしかありませんが、3年経過時点での平均リセールバリューは50~60%です。

350万円×50%=175万円
350万円×60%=210万円

査定を行ってもらい、残債よりも高い金額が付けばよいですが、平均リセールバリューだった場合は、残債の不足分を一括で返済するために費用を捻出しなければならない可能性も存在します。

他方リセールバリューの高い車種であれば3年経過時点で80%前後のものも存在します。
その場合は350万円×80%=280万円となり、残債の一括返済を行ってもなお80万円弱の現金が手元に残ることになるわけです。

新車を次々に乗り換えている人は結構いらっしゃると思いますが。そのような方々は単にお金持ちという人ばかりではなく、買い物上手な人も相当数いらっしゃるのではないかと考えます。

今回のまとめ

車好きの方の中には「リセールなんて気にせず乗りたいから乗る」という方も多く存在します。しかし、「必要だから買う」というケースにおいては、維持費と同等かそれ以上にリセールバリューを意識した車選びが重要になって来るのではないかと考えます。

今後自動車業界はEVを始めとした脱ガソリンに舵を切っていくことになりますが、どんな商品が発売されたとしてもリセールバリューを意識しておくということは大切な事なのではないでしょうか。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

※コラム中の各種計算やリセールバリューの数値はあくまで概算です。乗り換えや売却を行う際は信頼できる業者さんと綿密に相談し、ご自身が納得のいく契約を行ってください。

税理士法人内山会計 公認会計士・税理士 内山典弘

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